養液土耕栽培
巨大な「ビニールハウス」(第一ハウス:1,575㎡、第三ハウス:878㎡)にて、地元農家とは異なる栽培方法、自動制御システムを駆使し、主にトマトを栽培しています。
ほとんど土を使わず、ごく少量の水を吸わせ、内陸ゆえの寒暖差を利用し、糖度8以上の「甘ほっぺ」(フルーツトマト)を生産することができます。
STRONG POINT 養液土耕栽培の特徴
地元農家とは
競合しない栽培を採用。
5人ほどのスタッフ。
それを叶えるシステム。
ハチをなくしては、
このトマト育たず。
特徴01 競合しない特殊な栽培方法
露地栽培、地元農家と差別化するために必要な手法でした。
「美味しいトマトを作りたい」。
そんな思いから一風変わった栽培方法を行なっています。
トマトの根が張る土壌の厚さは、わずか1cmしかありません。土の下には特殊なフィルムを敷き、ナノサイズの穴からギリギリ漏れ出す養分を含んだ水を吸わせ、最小限の水の量で栽培しています。
また、加東市は内陸に位置しているため昼夜の寒暖差が大きいため、この温度差を上手く活用しています。低温障害が発生しない程度の適度なストレスを与えることで高糖度のトマトが生産できます。
そして、枝で完熟させてから収穫することでより強い甘みを出すことができます。
特徴02 人の手と自動制御システム
約6,200本のトマト株の管理は効率的に行います。
巨大な「ビニールハウス」(第一ハウス:1,575㎡、第三ハウス:878㎡)。
植えられた株は第一ハウスでは約6,200本、第三ハウスでは約3,100本ほどあります。これほどの株を栽培するには一人でも多くの手が必要ですが、働くスタッフはわずか5人(第一ハウスのみの場合)です。
では、どのようにして栽培、管理を行っているのでしょうか。
自動制御システムを導入することで可能にしています。このシステムは、温度、湿度、潅水などを設定しておけば自動で設定条件に合わせて動きます。潅水は一定時間ごとにパイプを通じ、養分を含む水がわずかに溢れ出し、温度、湿度、二酸化炭素濃度についてはリアルタイムで計測されます。
例えば、湿度が下がればミスト噴射(加湿)し、温度が高すぎると窓が開き、光が強すぎると遮光カーテン、温度が低すぎると暖房や保温カーテン、といった様々な設備で対応できるようになっています。
特徴03 受粉活動はマルハナバチ
懐きはしないですが、一生懸命頑張ってくれています。
家庭菜園などでトマトを栽培されたことがある方なら、何もせずに実がつくと思われるかもしれません。
この栽培方法では、ストレスをかけることで樹勢が細く弱いことに加え、ハウス内のため風もあまり無く、虫もほどんどいないため、受粉作業をしなくては身がつかずに花が落ちてしまいます。そのため、作業の効率を上よくするためにもマルハナバチを飛ばしています。
トマトの花には蜜はありませんが、花粉だけを集めて幼虫のえさにするため受粉活動をしてくれます。